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2009年7月

なつのぐんまの家族

じばらく実家に帰っていた

おばあさんが腰の骨を折り、てんぱった母が電話をかけてきた
その電話に私もてんぱり
バイトに無期限で休むと連絡をいれ、すぐに帰る準備

改めて電話をすると父が出た
全然大丈夫だからバイト休む必要なんてないのにーなんて気楽な声で言った
でもちょうど休みに入ったし、いい機会だからと帰省

群馬に帰ると季節を感じる
夏が来ているという実感

湿度や気温の変化だけではなくて
見える虫の数
聞こえる虫の声
むーーんとした緑と、蚊取り線香の匂い
まだまだ明るい夕方の、もくもくした雲の形の存在感

自転車で病院に行く

途中、わがままな彼女のために買い物
アイスはバニラ味のものを2種類用意
食べ比べて気に入った方だけを食べる
もう一つの方のバニラを私にくれる
一応気をつかっているのだ

食後は、新聞と文芸春秋と週刊誌とクロスワードパズル
常に時事問題とゴシップに精通していなければならない彼女に新鮮な情報を提供するため、毎日数種類の新聞を持って行く

約1時間の食事介助
姿勢を変えさせ、マッサージ
年齢関係なく、入院していて不快なことは同じ
自分の入院経験が役に立つ
「いらない」が口癖の彼女をゆっくりその気にさせる
食べさせ、手や口を拭き、入れ歯を洗い、着替えさせ、体を拭く
ファンデーションや口紅までは塗っていないものの、うっすら眉毛を描いているのが見える
さすがだ

実家に帰ると、一人の時は見ないテレビを沢山見る
短いロスタイムが多い証拠
病院でも少し見る
彼女はお金を気にしてほとんど見ない

一通り終わって、「じゃあまた来るね」と言って帰る
彼女は「はい、お世話様でした」と言う
これは、介護というよりわがままな姫の召使いみたいだと思う

また、自転車にのる
夕飯の材料を買って帰る
中学と高校の前を通る
ぴちぴちとした制服の女の子たち

てろてろのTシャツを着て買い物袋を下げ
雲を見ながらぼーっとチャリをこいでいる私を、
彼女達はどう見るのかしらと思う
こうゆう時、また制服着たいなぁと思う

そういえば
高校生くらいの歳の女の子達が制服で踊るコンテンポラリーダンスを見に行った
思春期のアイデンティティやら学校やらいじめやらというテーマ性よりなによりも
若い女の子達が制服の短いスカートで踊りまくるという状態が一番新鮮で魅力的だった
一緒にいた父は「なんだか難しくてよくわからなかったなー」と言っていたけれど
おっさんなんだから素直にそのへんを喜んで見ればいいのに、と思った

会場に来ていた人のほとんど、といっていい人数が父に声をかけてきた
市内ではとにかく顔が広い
サポーターのおっさんに「いけださん、よかったでしょう!」と言われ
さっぱりだったくせに「なんてゆうか、言葉が出ないよ!」なんて言っていた
ぺらぺらとよく喋る
商人の息子なんだなぁと思う

夕食の買い物をして帰り、はりきって夕食を作ろうと思っていたのに
いつのまにかすでに色々作ってあり、しかも後で父がまた買って帰って来て
ちゃっちゃと作り食べてしまう
君が作ったものは君のもので、全く無駄ではないとのこと
極端にマイペースで、極端に自律している

母はやたらと忙しい
土日も休まず地方にも講演等に行き、帰って来たら介護
私には小猿に見えて仕方がないいでたちで、ちょろちょろと動き回る
ついに雨の日福島駅でつるりとすべって転び、腰を強打した
父から「君は他人の面倒よりも自分の面倒をみていなさい」と言われていた

母は昼間非常に勢力的に動き回り
夜の時間はほとんどテレビの前でぼーーーーっとする
こんなに無心でぼーーーーっとしている姿を見ると
一人の人間が一生のうちにこうやってただぼーーっとする時間を合計したらどれ位になるんだろう、とふと思う

私は、こんなロスタイムの中で
あー勉強したくないなーでもしなきゃなーと思いながらむずむずしていた

夜がふけるのが早い

突然、小猿のような格好でテレビを見ながらにやついていた母が
「あーーーこんなことしてる場合じゃないのに!」といってじたばたした
あはは、と思って
「私もこんなことしてる場合じゃないよーー!」とじたばたした
しばらくじたばたして、二人でおとなしくお仕事とお勉強に入った

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