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不思議本

最近本当に色んな事に手を出している

体が動いてるわけではなくて、脳内での話なんだけど
頭がふらふらと旅をしてる気分

だいたい最後にはアマゾンにたどり着くので(T大図書館は所蔵数が少なすぎる)
連日家に本が届く

それで、自分が買ったのが一体何の本だったのか分からなくなっている

先日届いた本

・垣芝折多『偽書百選』文藝春秋
・豊田正義『オーラの素顔:美輪明宏のいきかた』講談社

なぞだな…

でも前者は結構面白い
垣芝折多という架空の著者が架空の本100冊を紹介するというもの
紹介される本は、明治期に出版された取説や手記や日記という設定で、挿絵もついている
だいたい名著のパロディなのだけど、ただおもしろおかしくしているわけではなく、
その体裁を借りてかなりやんわりと世相をきっている

後ろの解説は松山巌が書いている
実際本の内容は全部彼の作品

以下、印象的な部分のメモ(引用)

著者(白黒因果)は写真がかならずしも、真実を写し撮るとは限らない事を例証する。
「写真に非して、写偽術とい可き理なのヂャ」。

因果は、写真を否定している癖に、猫の上に犬を乗せた写真を自ら撮ろうとさえしている。犬猫とも嫌がり失敗した写真を載せている(挿図)。たとえば下品だが今日の写真雑誌の煽情的なコメントを見ると彼のいうことにはうなずける。
「写真師某が本郷で店を開きし際、隣近所の者が写真師ハ女中ノ裸態ヲ夜々写シヲル等と云ふ噂をたてたと聴くのヂャが、是は写真の本性なのヂャ」。
写真とは覗きをうながし風紀を乱す亡国の機械だという。すべての人がカメラを持ち歩くようになれば、「末世なのヂャ」と。
私は彼の意見に賛成である。というとお前もカメラを持って歩いているではないか、と反論される向きもあるだろう。しかしハッスル(垣芝の愛用カメラ)は通常のカメラのごとき凡庸なものではない。体裁はカメラの恰好をしているが、裏蓋を開けると中にサービスサイズの画用紙が十枚とクレヨンが六本入っている。
したがって瞬間的な光景を写し撮ろうとする際は、きわめて忙しくクレヨンを動かさねばならぬ。だから、いまだに使ったことがない。

-垣芝折多、「寫眞亡國論ー一名寫偽術の理:黒白因果著/明治十一年」、『偽書百選』、文藝春秋』1994、16頁


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